建設業のお勉強

建設業のお勉強




【建設業】

いまや建設業ではCADは無くてはならない存在です。
どんなに手書きが早い人でも、CADで書くスピードには絶対勝てません。
手書きが出来ないと図面書きとは言えない!手書きじゃないと筆圧の強弱で
美しいラインが描けない!とおっしゃる方も多いですが悲しいかな現実には
勝てません。

現在は(*1)2次元CADが主流で、(*2)3次元CADが普及するには
まだまだ時間がかかりそうです。
遅れている理由は、2次元で十分こと足りる。わざわざ時間をかけて
3次元にするメリットが無いところです。ただでさえ図面を作成する
のに時間が無いのに3次元にしたらもっと時間がかかる。あと金額も高い。
操作できる人もいない。

ただアメリカなどでは既に設計段階から3次元CADが使われているし、
日本の(*2)スーパーゼネコンでも徐々に手を付け始めています。
でもどうでしょう、海外の図面は(*4)設計図と(*5)施工図が同じと言われ
ていますが、日本はキッチリと分けている。その点が日本での普及するか
しないかの分かれ目。



(*1)2次元CAD
フリーソフトで誰でもダウンロードできる「jw-cad」が良い例。
2次元CADでは平面図、立面図、断面図のような図しか描けない。
立体にして見ることができないCAD。

(*2)3次元CAD
有料だが戸建、内装系設計事務所でよく使われる「VectorWorks」が良い例。
平面上で書いた図面を立体にして見れるCAD。
プレゼンなどでお客さんに説明しやすい等の利点がある。

(*3)スーパーゼネコン
日本の総合建設会社(ゼネコン)の上位5社のこと。
清水建設大成建設鹿島建設大林組竹中工務店

(*4)設計図
基本的な計画から始まり、法規上に沿って出来上がった図面。
これを元に見積りを作成し、だいたいの金額をはじく。
具体的な寸法が書いていない為、これを見ながら建物を建てる
ことはできない。
あくまでも計画段階なので、設計中に話が流れ中止になることも
少なくない。これは設計者からすると非常にショック。

(*5)施工図
設計図では細かい寸法が無い為、もっと詳しく寸法を書いた施工図
が必要となる。これがいわゆる建設現場のプレハブで書く図面だが
これを見て実際に職人さんが建物を建てていく。


※住宅設計の場合は設計図、施工図と線引きがない。
 また海外では大型物件でも図面は分かれていないと言われている。






【流れ】

一般に以下のような流れで図面および建物が計画されます。


企画
 ↓
基本設計
 ↓
実施設計
 ↓
施工



【必要な図面】

さらに以下のような図面が必要となってきます。


・計画図
・確認申請図
・設計図(基本・実施)
・施工図
・完成図(または竣工図)