未経験からCADオペレーターを目指す人向けの一問一答

未経験からCADオペレーターを目指す人向けの一問一答
(雇用形態問わず)


早速スタート!



Q.誰でもCADオペレーターになれるのか?
A.なれます。

Q.性別は関係あるか?
A.希望分野により多少関係あります。


Q.どういった性格が向いているのか?
A.黙々とパソコンに向かえ、キッチリとした性格の人。


Q.年齢制限はあるのか?
A.一般に30〜35才まで。


Q.CADオペレーターの雇用形態は?
A.アルバイト、パート、契約社員派遣社員でしょうか。


Q.CADオペレーターで正社員になれるか?
A.ゼロではないが可能性は低いでしょう。正社員募集は多くが即戦力
 (専門知識を持っている人)を求めてます。


Q.仕事は多いのか?
A.未経験向けの仕事は少ない。


Q.商業ビルなどの建築意匠設計をやりたいが出来るのか?
A.年齢が若く、建築系の学校を出ている人だけは可能性があります。
 ただこの分野はCADオペレーターという考えはなく、設計補助という
 言い方をするでしょう。


Q.インテリアのお仕事はあるか?
A.ありますが多く無い。(キッチン、家具など)


Q.在宅でも出来るのか?
A.なくはないが少ない。


Q.収入の相場は?
A.東京の場合、未経験で1,000円〜1,300円、
 実務経験3年程度で1,300円〜1,600円。


Q.ぶっちゃけ儲かるの?
A.CADオペレーターの場合、どんなに頑張っても時給は1,700円くらいでしょう。
 それ以上ほしいのなら、死に物狂いで専門知識をつけましょう。


Q.どういう会社があるか?
A.メーカー、ゼネコン、マリコン、サブコン、設計事務所
 職場は本社、支社、営業所、現場など。




●まとめ
未経験向けの仕事は数が少なく年齢制限もありますが
とにかくやる気を重視します。

未経験の場合は事務とCADの兼用が多いため、女性が好まれます。
この点で男性は不利です。

差別するわけではありませんが、男性はただのCADオペレーターでなく、
将来的に設計まで求められます。

美容師やエステなど見た目はキレイですが、実際はハード。
CADオペレーターもそれに近いものがあります。
(特に現場系)
ある程度の覚悟がある人でないとやっていけないでしょう。

建築士について

みなさんこんにちは。

建設業界で最高峰の資格といえば、「一級建築士」。

まあ「技術士」も相当難しいと聞きますが。

今回は建築士に関するアレコレを書いてみたいと思う。



建築士の種類

3種類あり設計監理できる規模が違います。
おおまかに書いてみる。

一級建築士・・・建築物で延べ面積が500平方m超
二級建築士・・・建築物は延べ面積が500平方m未満
木造建築士・・・小規模の木造建築物(住宅中心)




建築士の合格率(学科+製図の総合)

一級建築士・・・約10%
二級建築士・・・約23%
木造建築士・・・約40%

ここ数年一級の製図が難しくなっているようだ。

一次試験は独学でもいけるらしいが、二次試験の製図は独学では難しいようです。




建築士第一号

元首相の田中角栄が「建築士第一号」なのはご存知でしょうか。

でもなぜか「一級建築士第一号」は福島県在住の人物のようです。

これは初期の段階では一級、二級など分かれていなかった為で
別々で登録されていたからだそうです。



参考程度に田中角栄氏の経歴を書いてみる。

1936年3月 中央工学校土木課卒業

1937年 共栄建築事務所を設立

1941年10月 田中建築事務所を開設

1943年12月 田中土建工業を設立

1950年4月 建築士法案を提出、成立

1953年4月〜1972年 中央工学校の校長を務める


また田中角栄が1943年に創業した「田中土建工業株式会社」は
一旦閉鎖されたものの、今でも続いています。


建築家を目指す人にとって、田中角栄ル・コルビジェと同じくらい
偉大な存在なんですね。



●新建築士

業界の人はご存知でしょうが、A歯事件から建築士の資質が問われています。

当初、現在の一級建築士全員に再試験を実施して、合格したら「新一級建築士
不合格なら「準一級建築士または二級降格」にするといってました。

しかし、当然のことながら「再試験は見送り」。


その後、国によって建築士法・建基法・建設業法改正案が閣議決定され

「特定構造建築士」と「特定設備建築士」を分けると言っています。

今年1年かけて答申をとりまとめるとのことです。



なんだかなぁ〜立場の弱い構造屋や設備屋がいじめられているような気がします。

今後要注目です。

CAD資格情報

CAD資格情報


【Autodesk】



・Autodesk Master 2D Design(略称:2DD)
・Autodesk Master 2D Expert(略称:3DD)
・Autodesk Master 3D Design(略称:2DE)
・Inventor Master(略称:AICEP)




SolidWorks



SolidWorks 認定技術者 (CSWP-Certified SolidWorks Professional)
SolidWorks 認定技術者上級 (CSWST-Certified SolidWorks support Technician)




【Dassault Systemes】



・CATIA認定技術者資格<パートデザイン>(スペシャリスト/エキスパート/マスター)
・CATIA認定技術者資格<アセンブリデザイン>(スペシャリスト/エキスパート/マスター)
・CATIA認定技術者資格<サーフェスデザイン>(スペシャリスト/エキスパート/マスター)




日本パーソナルコンピュータソフトウェア協会 (JPSA)】


CAD利用技術者試験1級(建築・機械)
CAD利用技術者試験2級
CAD利用技術者試験基礎試験
・3次元CAD利用者技術試験




中央職業能力開発協会 (JAVADA)】


・上級CADトレース技士(建築・機械)
・中級CADトレース技士(建築・機械)
・初級CADトレース技士(建築・機械)




【全国建築CAD連盟】



・建築CAD検定試験2級
・建築CAD検定試験3級
・建築CAD検定試験4級

・建築CADデザイナー資格認定試験1級
・建築CADデザイナー資格認定試験2級
・建築CADデザイナー資格認定試験3級




NPOコンピュータキャリア教育振興会】



・CADアドミニストレーター認定試験(初級)
・CAD実務トレーサー認定試験(中級)
・CAD実務マスター認定試験(上級)
・3次元CADトレーサー認定試験 SolidWorks部門
・3次元CADアドミニストレーター認定試験

建設業のお勉強

建設業のお勉強




【建設業】

いまや建設業ではCADは無くてはならない存在です。
どんなに手書きが早い人でも、CADで書くスピードには絶対勝てません。
手書きが出来ないと図面書きとは言えない!手書きじゃないと筆圧の強弱で
美しいラインが描けない!とおっしゃる方も多いですが悲しいかな現実には
勝てません。

現在は(*1)2次元CADが主流で、(*2)3次元CADが普及するには
まだまだ時間がかかりそうです。
遅れている理由は、2次元で十分こと足りる。わざわざ時間をかけて
3次元にするメリットが無いところです。ただでさえ図面を作成する
のに時間が無いのに3次元にしたらもっと時間がかかる。あと金額も高い。
操作できる人もいない。

ただアメリカなどでは既に設計段階から3次元CADが使われているし、
日本の(*2)スーパーゼネコンでも徐々に手を付け始めています。
でもどうでしょう、海外の図面は(*4)設計図と(*5)施工図が同じと言われ
ていますが、日本はキッチリと分けている。その点が日本での普及するか
しないかの分かれ目。



(*1)2次元CAD
フリーソフトで誰でもダウンロードできる「jw-cad」が良い例。
2次元CADでは平面図、立面図、断面図のような図しか描けない。
立体にして見ることができないCAD。

(*2)3次元CAD
有料だが戸建、内装系設計事務所でよく使われる「VectorWorks」が良い例。
平面上で書いた図面を立体にして見れるCAD。
プレゼンなどでお客さんに説明しやすい等の利点がある。

(*3)スーパーゼネコン
日本の総合建設会社(ゼネコン)の上位5社のこと。
清水建設大成建設鹿島建設大林組竹中工務店

(*4)設計図
基本的な計画から始まり、法規上に沿って出来上がった図面。
これを元に見積りを作成し、だいたいの金額をはじく。
具体的な寸法が書いていない為、これを見ながら建物を建てる
ことはできない。
あくまでも計画段階なので、設計中に話が流れ中止になることも
少なくない。これは設計者からすると非常にショック。

(*5)施工図
設計図では細かい寸法が無い為、もっと詳しく寸法を書いた施工図
が必要となる。これがいわゆる建設現場のプレハブで書く図面だが
これを見て実際に職人さんが建物を建てていく。


※住宅設計の場合は設計図、施工図と線引きがない。
 また海外では大型物件でも図面は分かれていないと言われている。






【流れ】

一般に以下のような流れで図面および建物が計画されます。


企画
 ↓
基本設計
 ↓
実施設計
 ↓
施工



【必要な図面】

さらに以下のような図面が必要となってきます。


・計画図
・確認申請図
・設計図(基本・実施)
・施工図
・完成図(または竣工図)

【未経験からCADオペになれるのか?】

【未経験からCADオペになれるのか?】




端的にいうと、年齢が低く、ワガママじゃなければなれます。




●CAD経験について

今CADの仕事を探す場合、とにかくCADを触った経験が必要です。

実務経験はなくても、専門学校や有料スクールの経験です。
その他に、スクールでなくても自分で独学で実につけるのでも
構いません。とにかくCADの操作ができるか問われます。


●年齢について

一般的に考えて32、33歳くらいでしょうか。
それ以上だと、よっぽどコミュニケーション力が優れているか
以前にその業界で事務の経験がある。などアピールできるものが
なければ厳しいかと思います。


●CADの種類はどれがよいか

CADの種類はメジャーなものからマイナーなものまで多数あります。

しかし、今の世の中で頻度の高いものは当然存在します。
圧倒的に多いのがAutoCAD、その次に多いのがJw_cadとなります。
このどちらかを使えるようになれば仕事探しはラクになります。



●未経験だと、どれくらい仕事はあるのか

今のCADオペレーターのお仕事のうち5〜10%が妥当です。

そのため自分がやりたい方向の仕事(機械系、建築系)につくのは
相当大変かもしれません。
※自分の希望する分野が地元になかったりします。
そのことから、時には実務経験を積むことだけを考えてひとまず
その仕事に就く必要があるかもしれません。



●高時給を望まない

CADオペレーターという仕事。あなたにとってはじめての仕事になるわけです。
考えてみてください、経験のある業種に転職したって今の時代給料が上がる
ことは少ない時代です。それが異業種に転職するわけですから給料が上がる
ことはまずありません。
はじめは勉強させてもらうわけですから時給は望まないことです。

CAD未経験の場合、一般事務より金額が低い場合が多いです。
それでもいい!はじめは勉強させていただきます!くらい勢いがほしいところです。




●環境について

今までオフィス内勤務しか経験したことのない人にとって問題があります。

それはトイレとタバコ

CADの仕事はなんだかんだいっても、技術職なので職場環境がさまざまです。
特に建築、土木系は現場(プレハブ)での仕事が多くこれがやっかいです。
最悪の場合トイレが公園にあるような仮設のものであったり、
図面書きながらプカプカとタバコを吸っているところは非常に多いです。

いずれにしても、大企業で事務をやるイメージとは全く異なりますので
それなりの覚悟が必要です。


●最後に

これだけCADの経験を書いてきましたが、本当のCADオペレーターに必要なこと。
それはその分野の知識(すなわち自分で図面のネタを作れるか&読めるかどうかです。)

一昔前まではCADが使えれば重宝がられましたが、今はCADは使えてあたり
まえ、技術革新で手書きからCADにとってかわっただけです。
一般的に今の50代はCADを使える人が少ないですが、それ以下はすぐに覚えてしまう
ことがあるため、今後ますますCADが出来るだけではアピールとなりません。


ですから、これからCADオペレーターを目指される方はぜひその分野を
極めるくらいの気持ちで望んでほしいと思います。